きのこの薬効

きのこの成分

きのこ類は、自然志向・健康志向の高まりとともに食される機会が増えてきています。きのこ類の成分は、水分、蛋白質、繊維質、無機質、ビタミン類などから組成されています。

同じアルカリ性食品である野菜類と比較してみると、蛋白質、ビタミンB群を多く含んでいること、野菜類にはふくまれていないビタミンDを多く含んでいることが大きな特徴となっています。

また、きのこによっては野菜類よりも多くの繊維質を含んでいます。

ビタミンDで骨の強化

「骨粗鬆症」という言葉をよく耳にします。この骨粗鬆症は高齢の女性に多くみられ、骨密度の低下にともない骨がもろくなり足腰の痛みや骨折しやすくなってしまう病気です。 骨密度は、35歳位をピークとして以降どんどん密度が低下してしまうので、骨密度が限界値に達するのを防ぐことが必要になってきます。

予防のためには、カルシウムを摂取して骨密度を高めることが重要となりますが、その際にビタミンDが大きな働きをしています。 ビタミンDは、成人で1日当たり150IUが必要と言われ、腸からカルシウム吸収、骨へのカルシウム吸着など、体内におけるカルシウム代謝に重要な役割を果たしています。 「骨粗鬆症」を予防するためには、適度な運動と、カルシウムの多い食品、きのこ類などのようにビタミンDを多く含んだ食品を摂取する食生活が望まれています。

ビタミンDを含む食品(可食部100g当たり)
食品名 D (IU)
きのこ類 乾シイタケ 840
エノキタケ 50
ブナシメジ 95
マイタケ 100
魚介類 アジ 95
イワシ 390
サバ 440
タイ(天然) 50
肉類 牛肉 0
鶏肉 0
豚肉(ロース) 32
卵類 鶏卵 40
(黄卵) 110
(卵白) 0

美容と健康のために

食物繊維は、体内で分解吸収されてしまう水溶性繊維質と分解されずに排出される不溶性繊維質に分けられます。 食物繊維は、腸の働きに必要となるバクテリアを増加させるとともに、コレステロールなどの不用な物質を吸着して排出を速めるなどの働きをしていると言われています。 きのこ類のように食物繊維を多く含んでいる食品を多く食べることによって、吹き出物や肌の荒れの大敵である便秘の予防に効果があるとともに、低カロリーであることから健康的なダイエットも期待することができます。

生活習慣病の予防に

きのこ類の食物繊維には、血中のコレステロール値を下げる効果もあると言われています。 特にシイタケにはエリタデニンという、他のきのこ類には無い成分が含まれていて、コレステロール値を下げるとともに、血流をスムーズにして血圧を降下させる働きが明らかになっています。

また、きのこ類は抗酸化作用(酸性をアルカリに変える)を示すことから、食生活の変化に伴い酸性食品を摂取する機会が増えてきている現代社会において生活習慣病を予防するための最適な食品ではないでしょうか。

成人病に効く「しいたけ」

血圧を下げ、コレステロールを下げ、動脈硬化を予防。 コレステロール値を下げるしいたけ成分はエリタデニンという物質で排泄作用を高め、代謝回転を増進させる性質がある。昔は不老長寿の食物、今は成人病に効果。

血圧を下げるしいたけエキス(もどし汁)

抵抗感のない血圧硬化剤しいたけもどし汁で正常。

「しいたけ」とガン

  • しいたけの成分がガンへの免疫性を強めます。
  • ウイルスを抑えるインターフェロン。
  • ガン細胞に抵抗するしいたけのレンチナン。

抗腫瘍効果も

最近アガリクスなどのきのこの多糖類に含まれているβーグルカンに抗腫瘍効果があることが話題になっていますが、量の違いはありますがほとんどのきのこ類にβーグルカンが含まれています。 βーグルカンは直接癌細胞を攻撃するのではなく、癌に対して強い抵抗力を発揮するナチュラルキラー細胞(NK細胞)やTリンパ球の活性を高める働きがあります。これら活性力を強めたNK細胞などが癌の発言を防いでいるのです。

現在、きのこからレンチナン(シイタケ)、クレスチン(カワラタケ)、シゾフィラン(スエヒロタケ)の制ガン剤が開発され医療現場で活用されているほか、エノキタケのプロフラミン、マイタケのD−フラクションなどのように有効な成分も明らかにされてきています。

腫瘍阻止率(%)
マツタケ 91.8
エノキタケ 81.1
シイタケ 80.7
ヒラタケ 75.3
ナメコ 86.5
キクラゲ 42.6

きのこの種類と選び方

きのこ類を美味しく味わうためには、良いものを選び、なるべく早く食べることが肝心です。種類別に良いきのこの選び方を紹介します。

生シイタケ

ヒラタケ科マツオウジ属のきのこで、学名にedodes(「江戸の」)と唱えられているように日本を代表するきのこです。 【料理】鍋物、煮物などの和食のほか、シチューなどの洋食にも適しています。

選び方
傘の裏が淡白色で、柄が短めで傘があまり開いていない肉付きの良いものが良品とされています。

乾シイタケ

シイタケを乾燥加工したもので形状によって大きく冬磨A香信に分けられています。 【料理】三大旨味成分であるグアニル酸が多く含まれ、煮物、炒め物など日本料理、中華料理に適しています。

選び方
乾燥がしっかりしていて傘の表面につやがあり、傘の裏が単黄色しているものが良品とされています。

ナメコ

特有のぬめりをもつモエギたけ科スギタケ属のきのこです。 【料理】汁物、あえ物などのほか、鍋物、炒め物などにも適しています。

選び方
傘が固く褐色で、ぬめりに濁りのないものが良品とされています。

エノキタケ

キシメジ科エノキタケ属のきのこで、晩秋から冬にかけて発生することから、地域によっては「雪の下」とも言われています。 【料理】鍋物、炒め物、汁物など、和食、洋食、中華すべてに適しています。

選び方
柄の本数が多くて、傘の開ききらないものが良品とされています。

ブナシメジ

傘の中心に大理石模様をもつキシメジ科シロタモギタケ属のきのこです。 【料理】鍋物、煮物、炒め物、汁物など、和食、洋食、中華すべてに適しています。

選び方
傘が茶褐色で丸みがあり、柄の部分が太くて大きさが揃っているものが良品とされています。

ヒラタケ

傘が扁平で柄が短い、ヒラタケ科ヒラタケ属のきのこです。 【料理】鍋物、炒め物、煮物、汁物など、和食、洋食、中華すべてに適しています。

選び方
傘が黒褐色で、柄の部分が太くて短めなものが良品とされています。

マイタケ

タコウキン科マイタケ属のきのこで、特に東北地方では珍重されてきました。 【料理】鍋物、炒め物、煮物、汁物など、和食、洋食、中華すべてに適しています。

選び方
傘が黒褐色で、柄の部分が固く締まっていりものが良品とされています。

ハタケシメジ

一部の地域において新たに栽培が始まった、キシメジ科シメジ属のきのこです。 【料理】鍋物、炒め物、煮物、汁物など、和食、洋食、中華すべてに適しています。


エリンギ

傘が小さく柄が太い、ヒラタケ科ヒラタケ属のきのこで、ヨーロッパ等を原産とする外来品種です。 【料理】炒め物、煮物、汁物など、和食、洋食、中華すべてに適しています。